百々ヶ峰 (417m 岐阜市) 2001.10.8 曇り 2名
松尾池(9:25)→主尾根【舗装道路】(9:53)→百々ヶ峰山頂(10:20-10:44)→西峰(11:07-11:12)→百々ヶ峰山頂(11:41-12:41)→松尾池(13:23)
岐阜市最高峰の山が百々ヶ峰である。計画では日永岳を予定していたが、午後の降水確率が高かったことから、急遽、近場の百々ヶ峰に変更。今年、ふれあいの森として、整備が完了したことから、その状況を見るために訪れたいと思っていた山である。1年ぶり4回目の登行。
百々ヶ峰の登山口はいくつかあり、最もポピュラーなコースは三田洞弘法から登るコースである。この登山口にはラベンダー園やキャンプ場が整備されている。今回は、南の松尾池から東海自然歩道を歩く。
松尾池の堰堤に車を止め、岩舟山荘を左手に見下ろしながら谷川に沿って自然歩道を登る。改築されたりっぱなトイレがある。谷川は岩舟渓谷と書かれており、少し行くと萩の滝がある。山が大きいだけあって、水量も多い。道は、すぐに林道に合流する。車はこの合流地点まで入れる。数台の駐車が可能。
しばらく林道を歩く。途中、山側から水が流れており、飲み水にする。やがて、道は谷をはずれ主尾根に向けてジグザグになる。自然歩道だけあって、道は広く、丸木の階段が続く。大きな広葉樹が多く、気持がよい。
すぐに空が近くなり、主尾根へ。きれいな舗装道路に出る。ふれあいの森整備で、車道が山を東西に貫き山頂直下まで車が入れるようになった。シャトルバスの時間が書いてあることから、どうやらバスで登れるようである。マイカーは見かけないので、乗り入れ禁止になっているようだ。ここまで、この山を整備しなければならないのか疑問を感じながら、新たにできた舗装道路を西に向かって歩く。従来の登山道は、舗装道路右から山頂北のピークにつながっている。舗装道路は大きく南に折り返し山頂直下を通る。
山頂への道も従来の山道からブルドーザーで切り開かれた道に作り変えられている、。さらに、山頂は、南側の樹木が大きく切り開かれ、そこには木造のりっぱな展望台ができているのには驚いた。展望台からは、金華山とそれに続く西山や洞山、その東には舟伏山が見える。長良川や木曽川が美しいが、あいにくの曇り空で、名古屋市街は見えない。以前は、ヤブで金華山がやっと見える程度であったが、・・・。この整備のおかげで登山者も増えているようで、今日も、十人程度が山頂を賑わしている。
昼食まで時間があるので、西峰までのピストンを行うことにする。西峰は、頂上尾根を西に1キロちょっとのところにある。ここからは山道歩きができるかと思ったが、なんと、ブルドーザーで切り開かれた道は、従来の山道を縫いながら西峰山頂まで続いていた。できる限り、旧道を歩いて西峰へ。ママコナの花やナナカマドの赤い実が美しい。山柿もオレンジ色の3〜4センチくらいの小さな実をたくさんつけている。時折、樹間からは三田洞方面の市街地が見渡せる。
20分ちょっとで西峰に到着。雑木林の中にあり、下界は見えない。ここには2つの反射板があり、北の反射板まで行ってみる。岐阜市内から見ると、この辺りは今年春の山火事の跡がいたましいが、この反射板近くは影響がないようだ。南の反射板は確認せず、同じ道を引き返し、再び百々ヶ峰山頂へ。山頂では数パーティーが昼食中。そこに混じってスパゲティーや梅がゆなどの昼食をとる。
山頂に居合わせた人から展望台南東の山道をたどれば松尾池に行けるというので、そのコースで降りることにする。登りとは異なり道は細く、ようやく山道歩きが楽しめる。急な尾根を一気に下る。地面が乾いて2・3度滑る。しばらくして、道は平坦にになり、小さなピークを越えて、また急坂になる。
突然視界が開けたかと思うと、いきなり岩壁の上部に飛び出す。切り立った垂直の岩壁の上で、下を覗くと足がすくむ。展望は百々ヶ峰一番であろう。松尾池とそれを囲む谷筋が美しい。絶壁で道が遮られたように思われたが、注意深く探すと崖を回りこむように道は東に伸びている。さて、ここからが最大の難所、岩場下りである。岩場で道が拾いにくいが、赤や黄色のビニールテープが木に巻いてあり、それを注意深く拾って下る。振り返れば垂直の絶壁が天にそびえている。途中、ストックが邪魔になるような大きな段差の難所もあるが、慎重に下れば問題はない。
大きなクヌギの木がたくさんあり、道にはたくさんの巨大なドングリが落ちている。思わず拾ってしまう子どものような自分に笑ってしまう。岩場を抜けると、広葉樹の薄暗い林の中を抜ける。下山最後は、汾陽寺山同様ササクサの歓迎を受けた。ズボンと靴がトビツカまるけになる。
終点は松尾池西にある東屋。松尾池堰堤でちょうど一周したことになる。今降りてきた山を見上げると、あの巨大な岩壁がそそり立っている。金華山の忍者コース、鳩吹山のパノラマコース以上にスリルのある、知られざるコースである。このコースは下りよりも登り向きであることにまちがいはない。岩場に慣れたベテランの方、お試しください。
なお、山柿を数個いただいて、ビニル袋に焼酎と一緒に入れて脱渋し、数日後にやわらかくなったので食べてみたところ、たいへん甘くておいしかったのです。
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