地図はカシミール3Dで作成
権現山 (317m 各務原市) 2005.5.22 雨 8人

駐車場(10:01)→林道から山道へ(10:06)→尾根(10:10)→西ルート分岐点(10:20)→権現山山頂(10:35-12:24)→駐車場(13:08)

<参加者> sizukaさん、katakuriさん、ヤブさん、ayameさん、白影さん、kuさん、RAKU、らくえぬ

 3年前の4月に権現山で発生した山火事はまだ記憶に新しい。火事直後には、全ての緑が失われていたが、植物の生命力の強さや多くのボランティア活動により緑の山に戻りつつある。以前に、この山を西側のルートで登りレポートを掲載したが、今回は東から登ってみた。

 掲示板「kuの山小屋」ではブラックポットさんの企画で定期的に清掃登山が行われている。5月22日には3回目の清掃登山として瓢ヶ岳が予定されており、我々も参加することにしていたが、朝から思わぬ雨。瓢ヶ岳清掃登山は延期になった。

 山行の準備をしていたので、傘をさして登れる山に変更して、最近山頂に東屋が設置された権現山に登ることとした。早朝、権現山に登ることを掲示板に書き込んだところ、参加希望者が増えた。中でもayameさんの「ホウ葉寿司を作ってしまった」というコメントの威力は大きかった。この書き込みで参加を決めた人も? こうして、ゴミを拾ってホウ葉寿司を食べる権現山ミニオフ会の開催となった。朝、2時間ほどで当日のオフ会を企画してしまうネットの力はすばらしい。

 権現山は2つあり、老洞峠を挟んで南北に位置する。山頂に東屋ができたのは南側の権現山である。南側の権現山へは、伊吹の滝、または六所神社から西尾根を経由するコースと、東側から尾根に出るコースがあり、今回は後者で登る。

 岐阜カントリークラブへ行く2車線の道を北上。山が迫ってきたらT字路から東へ入る。T字路は2つあり、北側のT字路をを東へ入る。山沿いに進むと山側に階段があり、登山口の表示が現れる。ここから最短距離で尾根に出るが、駐車スペースが路肩に4・5台と限られている。もう少し東に進むと山側に草付きの広場が現れる。この広場から谷を遡る林道がもう1つの登山口となる。今回はこの広場に車を停めた。トイレ無し。これからの時期は雑草が茂り、道路からは広場と分かりにくいかもしれない。

 広場左側の未舗装の道に入り回り込んで広場へ。すでにkuさんの車が停まっていたが人影はない。すぐにsizukaさんとkatakuriさんが到着。雪の岩岳以来である。靴を履き替えて、小雨の中、傘をさし、ゴミ袋を持って出発。sizukaさんは金ばさみを持って、ゴミ拾いスタイルが決まっていた。

 広場からコンクリート舗装の林道へ。クサリの車止めをまたぐ。右手の岩の崖には小さな神社がある。岩壁にはたくさんのヒトツバに混じって、ツル性の植物がたくさんの白い花を咲かせていた。金華山の岩場でも見たことのある植物だが、帰って調べてみるとテイカカズラというキョウチクトウ科の植物であった。

 左に砂防堰堤を見てすぐに左の山道へ。権現山への登山道を示す小さな標識があった。すぐに左からの道と交わるが、この道もすぐ下で林道に合流している。ここから尾根に向かって暗い樹林帯の中に入る。大雨の日には道が川になるようで、赤土がかなり流亡し、石ころがごろごろした歩きにくい道である。

 明るくなり尾根に出る。ここで南から上がってきた道と合流し、尾根歩きが始まる。道には偽木の階段が整備されているが、土壌浸食が激しく、偽木は浮き上がった状態で歩きにくい。山火事の跡が見られるが、今では多くの潅木が茂り緑に包まれている。後方には愛宕山や金比羅山、向山などが雨に霞んで見える。工業団地の大規模な造成地も見下ろせる。

 雨に濡れた新緑の若葉を楽しみながら登る。下ってきた方から「ゴミ拾いご苦労様」と声をかけれられた。駐車場周辺でいくつかのゴミを拾ったが、山道に入ってからほとんどゴミは落ちていない。権現山一ツ岩を通過。右手前方には権現山山頂が望める。急緩繰り返しながらの快適な尾根歩き。火事で高木がないためすばらしく展望がいい。モチツツジやキガンピの花が雨に濡れる。

 雨乞い伝説のある権現山二ツ岩を通過。岩の上にはケルンが積まれている。100mほど歩いて、右へ直角に曲がる。正面から合流する道は伊吹の滝方面からのルートである。蘇原中学校の名前が入った「権現山蘇生大作戦」の大きな表示板と、すぐ上にある昭和9年の台風で山頂の鳥居の柱が落ちてきた位置の案内板を見ながら、最後の直線急登にかかる。参道らしく石垣で階段が組まれているが、段差が大きく結構疲れる。一気に登りきって鳥居を潜った。

 新築の東屋にkuさんの姿。お久しぶりの挨拶。東屋はかなり広く、丸太のイスが置かれている。さすが、雨降りで山頂は我々のみ。雨であっても金華山がはっきり見えた。東屋で一息。そこへ白影さん登場。今年初めてお会いするがそんな気がしない。白影さんのHPの実に楽しいレポートは欠かさず読ませてもらっているが、お会いするとそういう雰囲気が感じられないのは私だけであろうか。

 東屋で山談義しながら、ホウ葉寿司の到着を待った。そこへヤブさんとayameさん到着。全員揃ったところで昼食の準備。久しぶりの山頂宴会サークルに混ぜていただいた。庭のホウの葉で作ったというホウ葉寿司は待っただけあって美味しかった。katakuriさんのラーメンと大きなウインナー、ウチは焼き肉とサラスパ、ayameさんのサラダや万博土産まで登場。今回は白影さんが大きなパーコレーターを持参し美味しいコーヒーを入れていただいた。最近の山歩きの話題や近況報告などいろいろな話しで盛り上がった。我々は野伏ヶ岳以来のオフ会。仲間と登る山は楽しい。

 「kuさんとRAKUさんはこの山で偶然に出会ったのでは?」 そんな話しが出た。そういえばこの山でkuさんと偶然に出会ったことがあった。この東屋は無かったが、鳥居の上のベンチで3人でコーヒーを飲んだことが思い出された。3年前の7月の出来事である。kuさんが山のHPを公開した頃でもある。その後この3年間でいろいろな山に行き、多くの出会いがあった。kuさんの掲示板が無かったら、我々は今でも2人だけで山歩きをしていたかもしれない。人生、不思議なものだ。映画「フォレストガンプ」の名セリフ。「人生はチョコレートの箱。開けてみるまでわからない」

 真っ黒に焼けたこの山は3年間でこれだけ緑になり、多くの花を咲かせるようになった。kuさんとここで出会った時、3年後の今の山の姿は想像できなかった。そして、3年後の今の我々も想像できなかった。3年間でこんなにも多くのすばらしい出会いがあろうとは。3年後にはこの山の木々はさらに大きくなっていることであろう。その時、我々はどんな山歩きをしているのであろうか・・・。

 権現山は八木山や明王山と並んで一級の展望地を持つお勧めの低山。今回のコースは35分で大展望の山頂に立つことができる。初日の出を見る山として候補に入れておきたい1山でもある。
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