トレースマップはカシミール3Dで作成
*この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用しています。(承認番号 平25情使、第146号) 

飯盛山 (793m 揖斐川町) 2015.2.11 曇り 2人

林道入口(9:29)→鉱山分岐点(10:51)→山道分岐点(11:09)→天狗の森公園(11:57-13:21)→山道分岐点(13:35)→鉱山分岐点(13:44)→林道入口(14:29)

★2月19日に揖斐川町の飯盛山に登って来ました。
★2年前に登った時には大雪に苦戦して「天狗の森公園」で撤退しましたが、今回はそのリベンジ。
★飯盛山登山口の西津汲林道をスタート。
★前回より積雪は少ないものの、湿った雪に苦戦。
★すぐにワカンを付けましたが、かなり沈み込んでスローペース。
★鉱山分岐点まで1時間25分かかったことから、今回も目標を「天狗の森公園」に変更。
★林道が南に向くところで、山道を見つけてツボ足で突入。
★ヤブの中、緩んだ雪に足を取られ、ワカンを再び装着し、2時間30分かけて「天狗の森公園」に到着。
★桜の大木の下で、久瀬の集落を見下ろしながら、温かいランチとコーヒーを楽しみました。
★帰路は美しい小津権現山や天狗山を見ながら林道を下りました。
★今回も山頂を踏めませんでしたが、ラッセルとヤブの雪山を楽しんできました。


 雪山を歩きたいと、急に思いついて家を出た。今年は雪が多いことから、揖斐の城ヶ峰辺りでも雪山を楽しめるのではないかと思った。しかし、揖斐の町が近くなっても、周囲の山に雪は見えない。前方の飯盛山を見ると雪がありそうなので、国道303号線を走り、飯盛山に向かう。

 飯盛山は、2年前の2月に登ったが、深い雪に阻まれて天狗の森公園で登頂を断念した。今回は、一昨年ほど雪がなく、山頂にたどり着けると思ったのだが・・・。

 国道303号線で揖斐川町に入り、3つ目のトンネルを抜けたところで左折して川を渡り、いつものようにトンネルを抜けたところにあるチェーン脱着場の隅に車を停めた。今回はワカンを持った。飯盛山登山口である林道入口の積雪は20cmほどでツボ足でも行けそうだ。トレースはない。

 林道に入ると、路面が見えるところもあり、ワカンを付けないで歩く。しばらく歩くと、北斜面につけられた林道の雪は次第に深くなって歩きにくくなってきたので、ワカンを履いた。林道を塞ぐ雪で倒れた木を避けながら、ひたすら林道を歩く。無数のシカの足跡があり、シカに皮がきれいに食べられた倒木も見られる。この山に生息するシカの数は半端ではない。

 歩き始めて1時間ほどで展望地を通過。左側が開けており、久瀬の集落が見下ろせ、大立や塔ノ倉が集落を囲んでいる。写真を撮って一息つく。今回も、このペースでは天狗の森公園の駐車場までが限界のようだ。
 
 展望地から10分ほど先で林道は前方の山に突き当たってヘアピンカーブとなる。ここでパンを食べてエネルギー補給。左に向きを変えた先で「上田石灰製造梶@久瀬鉱山採掘場入口」を通過。雪はますます深くなって、ワカンでも雪の深みにはまり込む。右側は久瀬の集落が見下ろせる。やがて前方に小津権現が美しい姿を見せる。

 左にカーブするところで、山側にピンクのテープを発見。前回、気づかなかったが、ここが公園へのショートカット道の入り口のようだ。階段状の急斜面には雪が無いので、ここでワカンを外して、山道に取り付く。

 法面を登り切ると雪があり、登山道は確認できない。大岩や灌木の隙間を抜けるように登る。雪が倒れた灌木の上に積もっており、雪の下は空洞で、足が完全に雪に沈んで身動きがとれない。雪を踏み固めながら、雪の下が空洞でないところを選んで一歩一歩の登りが続く。
 
 立ち塞がる灌木を前に、雪の少ないルートをファインディング。右の樹林帯の境が比較的雪が少ないので、岩の多い斜面を右寄りに登っていく。急斜面を登り切ると雪原となり、上に公園の柵が見えた。ここで再びワカンを付ける。雪は緩んでおり、ワカンでも足をとられる。柵の隙間に向かって登り、深い雪に覆われた遊歩道に出た。
 
 遊歩道を時計回りに歩く。前方には大立や塔ノ倉が美しい。雪は柵の上まで積もっているところもあり、また灌木が倒れ込んで歩くにくいので、遊歩道を外して登りやすいところを歩く。後方には小津権現山や花房山が白い峰を見せる。

 なだらかになると前方に天狗桜とその向こうに飯盛山が見える。飯盛山山頂は間近に見えて簡単に登れるように思えるが、標高差はまだ300mほどある。桜の木の下でザックを下ろして、今日はここまで。2年ぶりに天狗桜と再会。以前と同様に、このサクラの木の横で昼食にする。正午を告げるチャイムも2年前と同じだった。
 
 静かな銀世界の中、卵雑炊を作り、久瀬の村を見下ろしながら暖かい食事を楽しんだ。いつものように、締めくくりはパーコレーターでコーヒーを沸かし、1時間半ほどゆっくりと雪の上での昼食を楽しんだ。
 
 帰路は、林道を下る。トレースは無いが、下りなので雪に苦戦することなく軽快に下る。林道からは雪の小津権現山や天狗山が雲間から差し込む陽に輝いて美しい。この山を見たくて飯盛山に登ってきたようなものだ。
 
 東に向きを変えるところで公園へのショートカット道を右に見て、ここから我々がつけたトレースを踏んで歩いた。ワカンのトレースの上にシカの足跡がついているのを見て、改めてシカの多さを実感した。確か、前回も同じようにシカがトレースの上を歩いていたことを思い出した。ノンストップで林道を下る。雪が消え始めたところでワカンを外して駐車地点に戻り、スキー場から帰る車に交じって揖斐を後にした。

 今回も雪の山頂を踏めなかったので、またいつかリベンジしたい。雪が溶けて車で林道の途中まででも入ることができれば、山頂を踏むことは可能と思われた。行動時間を早くすることも必要。雪の無い時期にも登りたい山である。
★飯盛山からの展望

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