釜ヶ谷山 (696m 山県市) 2004.2.15 曇り一時雪・晴れ・雨 11人
森林学習展示館南の駐車場(8:35)→展望台東屋(9:12)→奥の院(9:37)→釜ヶ谷山頂(10:15-12:30)→龍神コース分岐点(12:37)→かじか小屋(13:35-14:25)→(遊歩道が通行できず引き返す)→駐車場(15:18)
【参加者】カッペさん、葵のMさん、sizukaさん、ブルさん、katakuriさん、和たんさん、ジオンさん、ayameさん、ヤブさん、らくえぬ、RAKU
「1800年隊」(sizukaさん、ブルさん、katakuriさんのグループ)の皆さんと一緒に伊吹山に登る予定をしていたが、天気は冬型に逆戻り。山間部は雪の予報のため行き先を前日に急遽変更し、山頂に山小屋があり雪が降っても食事ができる山県市(旧伊自良村)の釜ヶ谷山に登ることとなった。
旧伊自良村役場の前を過ぎた辺りから正面に見える真っ白な釜ヶ谷山が美しい。岐阜市では昨夜から雨で朝方まで降っていたが、山では雪が降ったようだ。ワカンに12Pアイゼンと伊吹山モードの装備をそのまま持ってきたので雪でも問題はない。
伊自良湖畔の売店前でほぼ同時に1800年隊の皆さんと合流。品又山以来、1週間ぶりの対面。釜ヶ谷山は過去に2回登っているが、いずれも奥の院コースの往復であるため、今回は奥の院コースを登って龍神コースに下るルートをsizukaさんに計画してもらった。
車で登山口近くまで行こうと伊自良湖を後にした。青年の家を少し上がった道路脇の駐車場に3台の車と登山者の姿。見たことがある人だと思ったら、カッペさんや葵のMさんなど掲示板「クーの山小屋」のメンバー。皆さんは高賀山に行く予定であったが、天候不良のため釜ヶ谷山に変更したとのこと。互いに変更した先が同じになって、またまた11人という大勢でのオフ会に。
身支度をして、まずは森林学習展示館に立ち寄り登山届けを提出。ここには釜ヶ谷山の登山道の案内チラシが置いてあるのでそれをいただく。バンガローへ行く道はゲートで封鎖されており、ゲートを右に見ながら直進して橋を渡り、折り返してプールを左に山に入る。
長靴の熟年単独男性登山者に出会う。地元の方で、昨日も釜ヶ谷山に登られたそうだ。昨日は、雪が溶けて道が水浸しだったため、今日は長靴を履いてきたとのこと。人工林の中を右山で登っていく。予想どおり昨日木の上に積もった雪が溶け、水滴が雨のように落ちてくる。これに備えてジャケットを着て登るが、暑い。少し歩いてジャケットを脱ぐための小休止。
2年前にこの道を登ったが、深い雪に苦戦したことを思いだす。それに比べば、今日の雪は少ない。この辺りは地面が見える。所々にある石仏も雪に埋もれていない。暗い人工林を抜けて、T字路に出ると、左側に展望台がある。以前より南東が少し切り開かれて、高洞へ駆け上がる鉄塔がよく見えるようになっていた。
展望台の上の鉄塔の左側を巻く。ここは日当たりのいい展望地で、雪は全くない。送電線がガリガリとうなりをたてていた。再び人工林に入り、降り注ぐ水滴の中をひと登りで奥の院に着いた。少し雪が増え、登山道は雪道となった。奥の院前で手を合わせ、もうひと登りして大岩へ。大岩の上からは、曇り空にもかかわらず百々ヶ峰や金華山が遙遠くに見える。この山の最高の展望台である。今度、金華山に登ったときには釜ヶ谷山を確認してみたいと思った。
この先、掘り取られたやや急な道を雪を踏みながら登っていく。天然林になり落ちてくる水滴も少なくなった。降りてくる先ほどの長靴の男性とすれ違った。登り慣れてみえるだけあってさすがに速い。なだらかになって、先頭から「山頂?」の声。まだまだ。一旦下って登り返したところが山頂である。北側の針葉樹の間から舟伏山が望めた。その左は大白木山だろうか。地図を広げて山の同定。
山頂に登山者の姿は無く、小屋の中で輪になってちょっと早い昼食にする。今日は5人と6人が合体したため、全員に行き渡るようなメニューはないだろうと思ったが、石狩鍋、カレーうどん、味噌煮込みうどん、フカヒレ雑炊、もずく雑炊、焼き肉、焼きハム、焼きフカヒレ、煮豚、生湯葉、水シュウマイ、燻製、ぜんざい、パンプディング・・・山小屋が居酒屋となる。いつの間にか、外は吹雪。小屋の中の気温は4度C。誰も登ってこないので、小屋を貸し切り状態で使わさせていただいた。小屋のある山に変更して正解。今回の山談義も大いに盛り上がった。
食事の後、荷物をまとめ、小屋に備えてあるほうきで掃除していると、夫婦の登山者が到着。小屋を引き継いだ。雪の降る中で全員笑顔で記念撮影。下りは数分戻ったところにある分岐から左に入り龍神コースへ。ここから初めて歩くルートとなる。トレースは雪で消えかかってるが、道はしっかりしており間違えるようなことはない。左に釜ヶ谷山の山頂を見上げながら、尾根を歩く。雪も止み、左右の展望はいい。雪の上を快適な尾根歩き。思ったよりも尾根歩きが長い。
やがて、尾根の左に下る。湿った雪がかなり深くなってきた。北斜面で雪が溶けていないようだ。ワカン初挑戦のヤブさんとayameさんがワカンをつける。その間に和たんさんが急斜面でシリセードするが滑らない。ワカン2名が先頭でラッセル。美しい天然林の中をジグザグに下っていく。時々ショートカット。北側には赤谷を隔てて釜ヶ谷山が大きい。道は折り返して向きを変え、赤谷を右に見ながら源流方向にゆるやかに下っていく。赤谷側にはしっかりとした木製の手すりが続く。快適な遊歩道である。左斜面からの小規模な雪崩の後も見られた。
道は赤谷の小さな流れを渡り、再び東に向きを変える。雪は思ったより深く40cmくらいはある。斜面の雪が遊歩道に落ちて一段と深くなっている。流れを渡り返しながら、赤谷に沿ってぐんぐん下っていく。後方から雪玉を投げる人も現れた。ベトベトの雪は浅くなり、釜ヶ谷にかかる橋を渡って林道に出る。ここからは林道歩き。釜ヶ谷は思ったよりも深い。たくさんの滝があり、こんないいところだとは思わなかった。新緑や紅葉の季節にも訪れたい場所である。
しばらくして、谷の向こうにログハウスが現れる。かじか小屋だ。喫茶店でコーヒーを飲むよりもここでコーヒーを飲んだほうがいいと、トレースのない橋を渡ってかじか小屋へ。小屋の半分はガラス戸で締め切れるようになっているすばらしいログハウスである。ここでコーヒーを沸かす。山頂でも沸かしたので2回目のコーヒータイム。和たんさんはかっこいい新品のパーコレーターを持ってきたので、ウチの旧式と2台でコーヒーを入れる。チョコレートやチーズなどお菓子もたくさん。雨が降り始めたが、屋根付きの場所でラッキー。コーヒーを飲みながら再び山談義。もう来週の山行計画の話題が・・・。
雨も止んだので、この後、小屋の前の地図を見て、林道ではなく谷の右岸に付けられた遊歩道を下ることにした。小屋の裏から遊歩道に入る。手すりはしっかりしているが斜面から滑り落ちた雪に加えて倒木などが多くあまり整備されていない遊歩道のようだ。滑りやすい道をしばらく下って折り返したところで突然道が無くなった。対岸には道がある。おそらく橋が落ちているに違いない。5人がかなり急な斜面を川まで降りて対岸に上ったが、かなりの急斜面で危険なため、残りのメンバーは引き返すことに。林道で全員合流して雪の上のカモシカの足跡を見ながら、バンガロー群を抜けて、ゲートに出た。展示館の管理人の方に下山報告をして、小雨の中、本日の山歩きの幕を閉じた。
龍神コースは初めて歩いたが、道はよく整備されており、奥の院コースとは違った釜ヶ谷山を体験できた。今までのイメージが大きく変わった。この他、みぞれ谷コースや山頂から更に進むロングコースなどがある。次回は、新たなコースを歩いてみたいと思った。
山のリストへ