トレースマップはカシミール3Dで作成
*この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用しています。(承認番号 平23情使、第517号)
川浦 (509m 美濃加茂市) 2012.3.4 曇り 2人
空地(8:05)→登山口(8:11)→林道終点(8:25)→23番鉄塔(8:27-8:31))→林道終点(8:32)→石碑・分岐点(8:49)→反射板・川浦山頂(8:55-9:40)→石碑・分岐点(9:44)→林道(9:54)→林道終点(9:58)→登山口(10:09)→空地(10:14)
★ 3月4日に美濃加茂市の川浦に登ってきました。
★川浦は点名で、登り1時間ほどで登頂できる低山で、2年前に登った御殿山・平木山の南に位置する標高509mの低山。
★上廿屋集落の弘法堂をスタート。林道から鉄塔巡視路に取り付いて、倒木の多い道を登りました。
★稜線に出て、西にある23番鉄塔で展望を楽しんだ後、天然林の稜線歩き。
★ヒトツバが自生する大岩を越えて、山頂への急斜面を登り、反射板へ。
★反射板のある山頂からは、輝く木曽川や金華山などを望むことができました。
★反射板の前でコーヒータイム。帰路は稜線途中から南に下って林道経由で下山しました。
★2時間ほどの山旅でしたが、ショウジョウバカマやヒカゲツツジの膨らむ蕾を見ながら早春の里山を楽しんできました。
午前中の空き時間を利用して登れる近場の山を探し、美濃加茂市の川浦を選んだ。川浦は点名であり、往復2時間程度で登れる低山。2年前に登った御殿山・平木山の南に位置し、反射板や鉄塔があることから、巡視路が整備されている。「可児からの山歩き」さんのレポートを参考に、同じコースを歩くことにする。
早朝に自宅を出発。富加町役場駐車場の隅にあるトイレに寄って、役場北側の信号交差点から県道97号線を東進。東海環状自動車道の高架を潜って800mほど走ったところの「関也」交差点を左折。1kmちょっと走ると、右手に御殿山キャンプ場の案内があり、ここを右折。小さな峠を越えて三和町廿屋に入り、県道80号線を横断。ここにも御殿山キャンプ場の案内がある。前方に目指す川浦の山容が見える。
肉用牛の牛舎を左に見て川沿いに走ると、すぐに弘法堂とバス停が左に現れる。その手前右に橋があり、白い欄干に「ふれあい体験の森」と書かれた色あせた板が設置してある。この先に駐車スペースがあるとのことだったので、ためらわずに右折して橋を渡った。狭い道は、すぐ深い轍のある未舗装道路となり、「大丈夫か?」とハンドルを握り締める。地道には軽トラのタイヤ痕が残っている。S字に坂を上がると右に枯れ草に覆われた空地があり、ここにも「ふれあい体験の森」の看板が設置してある。あまりにも草が生えているのでもう少し先まで車を進めたが、駐車スペースはなさそうなので、バックして空地に戻り草の少ない場所を選んで車を停めた。
靴を履き替えてスタート。しいたけの原木を見ながら杉林に入ると、左の大岩に注連縄が掛けられ、小さな石碑が祀ってある。さらに落ち葉の積もった林道を歩くと、左にカーブするところで鉄塔巡視路の黄色い標示板あり、右は22番、左は23番。右に22番鉄塔への巡視路があると思われたが、倒木や潅木で道が確認できない。ここは23番鉄塔方向の左に向かう。すぐに尾根と林道が出合うところに再び鉄塔標示があり、23番鉄塔標示に従って山道に入る。
スギの枯葉を踏みながら、明瞭な道を歩く。白いテープがかなり短い間隔で付けられている。「可児からの山歩き」さんのレポートには、「巡視路の指標以外テープ類は一切着いていなくて非常に感じの良い山だ。」と書かれているが、その後テープが付けられたと思われる。道は明瞭であり、テープが無くても迷うことは無い。
落ち葉に埋もれた黒いプラスチック階段を踏んで、道を塞ぐ倒木を乗り越えたり、迂回しながら、天然林を登る。蕾が膨らんだショウジョウバカマが見られた。やがて落ち葉のたまった窪んだ溝状の道となり、時折、ホオノキの白い落ち葉が溝に散っている。右山のトラバース道となり、倒木を潜りながら歩くと、尾根に合流。倒木で道が塞がれていたので、斜面をよじ登って尾根に出て驚いた。そこには出来上って間もない赤土の林道があった。ここが林道の終点であり、尾根の南側に林道が下っている。林道方向には24番鉄塔の標示がある。反対側には22番鉄塔の標示があるので、鉄塔に寄ってみることにした。
山頂とは反対方向の岩のある小ピークを越えるとすぐに22番鉄塔が現れた。南北の展望が得られ、北西には矢坪ヶ岳や片知山が望めたが、その向こうの今淵ヶ岳や瓢ヶ岳は山頂付近が雲に隠れている。手前には高曝山も見える。これから登る東の稜線を見上げると反射板の一部が確認できた。反射板が川浦山頂である。林道方向には次の24番鉄塔が見える。
林道終点まで引き返して、山頂に向かう。林道終点から尾根に取り付くのが正しいルートであるが、林道ができたことから取り付きが不明瞭になっていたことと、尾根の北側に明瞭な道と白テープが続いていたことから、尾根の北側の道に入る。すぐに、右山で直進する方向に付けられたテープと、道の無い斜面を駆け上がって尾根上に向かうテープに分かれた。
稜線上を歩くのが正しいと判断して斜面を登り、尾根を歩く。稜線上にも白テープが続き、時々黄色いプラスチック杭が打ち込まれている。明るい尾根を歩く。林道から5分ほど歩くと南側が開けた岩場を通過。岩の上に出てみると、24番鉄塔や重なり合う低山の山並みが望めた。
この先で、大岩が稜線に立ちはだかった。大岩にはヒトツバがびっしりと張り付いて、見事である。岩の左を巻いて登り、一旦下って鞍部へ。蕾を付けたヒカゲツツジが見られた。ここから急斜面の登りとなる。いつの間にか白テープは黄色のテープに変わっているが、その数は半端ではない。かなり短い間隔で付けられたテープは一直線に斜面を上がっている。
テープを追って落ち葉の斜面を登っていく。息がきれる。道はかなり不明瞭なところもあるが、どのようにでも登っていける。数分で斜面を登りきると、岩の上に石碑が乗せてある。石碑とは言っても、のっぺらぼうの石仏を彫る前の岩である。山の神として祀られているものであろうか。黄色いプラスチックには「御殿山 反射板」と書いてある。この山も御殿山と言うのであろうか? ここから南に道が分岐しており、帰路はここを南に下ることにして山頂に向かう。
テープはピンク色のものも見られるようになった。なだらかな尾根を歩くとすぐに目の前に大きな反射板が現れた。石垣の上にある反射板はフェンスに囲まれており、石垣の上に登ってみると、霞んではいるものの鳩吹山や木曽川などが見えた。フェンスに沿って反射板の裏に回りこむと林の中に三角点と三角点を示す白い角柱があった。潅木には茶色の山名標示板が取り付けてある。以前、近くの平木山にあったものと同じ製作者による標示板のようだ。
道はさらに東へ続いていたので、たどってみるとヒノキ林の中を下りにかかったので引き返す。さらに稜線を進めば平木山を経て御殿山まで行けるかもしれないと思った。一升瓶が割れて散乱しており、またいくつかの立木にテープが巻かれ、ここを訪れる人はあるようだ。植樹されたと思われる桜の木もあった。
反射板前の石の階段に座って、コーヒータイム。サルトリイバラの赤い実を見ながら、静かな山頂でモーニングコーヒーを楽しむ。小鳥のさえずりを耳にしながら、地図を広げて帰路のルートを確認。反射板を後に登ってきた道を下る。
石碑のあるところから、南へ下る道に入る。急な南斜面を、落ち葉を散らしながらジグザグと下っていく。落ち葉が積もっているが道は明瞭。反射板への正式な道は、登ってきた尾根ではなくこちらのようだ。5分ほど下ると人工林となり、下に林道が見えた。登りで通過した林道がこの山腹を通過している。林道近くになると道が不明瞭になった。林道の法面に出ると崖になっているので、左方向に下って分岐した林道に降り立った。林道ができたことにより反射板への標示も無くなってしまったようだ。林道を折り返すように西に向かって歩く。正面に23番鉄塔が見え、すぐに林道終点に到着。林道終点から登ってきた道を下り、駐車地点まで戻った。
往復2時間ほどの静かな山旅を楽しむことができた。御殿山と平木山を組み合わせれば1日山歩きが楽しめそうだ。川浦山頂から平木山へのルートは未確認であるが、川浦から東へ尾根を下り林道経由で御殿山の登山口に行けそうである。また、平木山に登ったときに山頂から南にも下りられそうだったので三山周回が可能かもしれない。この検証は次回に。夏場はヤブになりそうなので木の葉が落ちた冬に登るのがベスト。
★川浦からの展望
山のリストへ