妙法ヶ岳 (667m 谷汲村)2001.4.1 晴れ時々小雪 2名
4月になるというのに、冬型の気圧配置。さほど雪の心配もなさそうなので、予定通り妙法ヶ岳を目指して、谷汲山へ向かう。根尾川を渡ってしばらくして、前方に大きな山が見えてくる。鉄塔が山頂付近を通っていることから、妙法ヶ岳と分かる。9時過ぎに、谷汲山の大駐車場に着く。この時間の参拝者はほとんどいない。9時20分に駐車場を出発。
参道につらなる出店は品揃えの真っ最中であわただしい。草もちの値段を比較しながら、祭に来たような気分で、華厳寺本堂まで15分。今日の山行の無事を願って手を合わせ、最奥の満願寺右側から木の根が露出している山道に入る。すぐに本堂右手からの登山道と合流し、道は1つとなる。この道は東海自然歩道であり、丸太の階段がみごとに整備されている。
奥の院までは手入れの行き届いた33の石仏が祭られており、それぞれ短歌が添えてある。スギ、ヒノキの人工林の中を、谷沿いに登る。小さな滝がいくつかある。また、ショウジョウバカマやスミレ、チャルメラソウの花が春を告げる。ウグイスのさえずりが聞こえてくる。スギの花が満開な登山道。花粉症の人なら大変だろうと思いながら、1時間ほどで奥の院に着く。
奥の院はりっぱな寺になっており、トイレまで完備している。南は展望がよく、谷汲の集落が望める。小休止の後、再び、人工林の中の木の階段を登る。しばらくして、下界が見渡せる場所があり、金華山が遠くに望める。ジグザグに薄暗いヒノキ林の急傾斜を登る。階段の道は辛い。2本ストックが役に立つ。曲がり角ごとに休憩モード。
やがて、空が近くなり、尾根に出る。北の山が目の前に広がり、展望が開ける。昨日の雪が所々に積もっている。強風の歓迎を受けながら、緩やかな尾根を西に進む。突然、樹幹の間に、真っ白な山。槍が岳にも負けない山容は、小津権現山である。
11時、山頂到着。三等三角点がある。山名はベニヤ板にマジックで書かれているのみ。自然歩道の通過点に過ぎない。樹間の中で、見通しはきかないが、北側に出ると、大規模に木が伐採されていて、小津権現山や花房山が見渡せる。その絶景に息を呑む。3分ほど西に歩くと大鉄塔があり、ここからは北180度と、西と南の一部が見渡せる。北東には舟伏山や日永岳、西には金糞山、伊吹山は雲の中、南には池田山が大きい。根尾川や木曽三川が輝く。ここでの主役は、もちろん北西の小津権現山と花房山である。
風も止み、陽だまりの中で主役の山々を眺めながら、熱いラーメンの昼食。雪渓で冷やしたビールもうまい。子ども連れのパーティーと山の同定をしているうちに、小雪が舞い始めた。振り向けば、小津権現は雪にかすんでいる。このシーズン最後の雪になるだろう。
昼食の後かたづけをして、もう一度、山頂に戻り、記念撮影。次々に登ってくるパーティーと挨拶を交わしながら、同じ道を下山。時間があれば、横倉寺まで縦走したいところである。奥の院で、天然水を汲み、華厳寺へ。休日の谷汲山は人であふれている。出店で草もちを買って、2時前に駐車場発。
寺のにぎわいと絶景を楽しむことのできるお勧めのファミリーコースです。
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