鍋倉山【谷山コース】(1050m 揖斐川町) 2007.12.23 晴れ 15人

谷山集落跡(8:41)→山頂4.5km地点(9:00)→橋(最上部)(9:25)→山頂2km地点(10:10)→山頂1.5km地点(10:29)→山頂0.8km地点(10:46)→避難小屋(10:53-14:20)→山頂1.5km地点(14:41)→山頂2km地点(14:57)→山頂2.5km(15:06)→橋(15:17)→山頂4.5km地点(15:38)→谷山集落跡(15:51)

★地図とトレースは2005.12.11の鍋倉山のページと同様のため、ここでは掲載しませんでした。

<参加者>
kuさん、カッペさん、葵のMさん、ミツルさん、ブルさん、katakuriさん、ジオンさん、キーノさん、檀さん、BOGGYさん、sawaさん、マダラさん、ももさん、RAKU、らくえぬ

 「kuの山小屋」忘年会は今年も鍋倉山に決まった。鍋倉山の忘年会は今回で4回目となる。この山は山頂近くに大きな避難小屋があり、天気が悪くても忘年会が開催できることから、忘年会登山には最適な山である。またいろいろなコースがあり、毎年、コースを変えての登山が企画される。今年は、谷山コースに決まった。このコースは2年前に和佐谷コースと2つのグループに分かれて登っており、我々は谷山コースを歩いた。思わぬ大雪のためツボ足で苦戦した忘れることのできない思い出の忘年登山であった。
 
 忘年会の日程は出席者の多い23日に決まった。雨が予想されたことから、出席者は例年よりも少なく15人。一旦、トイレのあるモリモリ村駐車場に集合。1年ぶりに再会するメンバーもあり、懐かしい。初対面のマダラさんとももさんに挨拶。恒例のku管理人さんの朝礼の後、登山口のある廃村となっている谷山集落に向けて出発。

 谷山集落へはモリモリ村入口とは反対側にある道を北進することになるが工事中で通行止めの表示。今回は、モリモリ村から東へ2kmほど戻った辺りから北への道に入り、上ヶ流の集落を抜ける。上ヶ流は揖斐茶の栽培が盛んで、集落までは茶畑の中を舗装された生活道路が続くが、集落を抜けると未舗装の道になる。凹凸の多い部分もあるが、普通車でも通行可能と思われた。昨夜の雨で水たまりの中を高橋谷川に向かって下っていく。橋を渡るとモリモリ村からの道と合流。谷山集落へは上ヶ流集落を経由した方が道はいいと思った。この先、舗装道路も現れ、谷山集落までは難なく到着することができた。
 
 谷山集落は廃村になっており、集会所の前に駐車してスタート。2年前には雪が見られたが、今年は雪が見られない。雪で苦戦することはなさそうだが、念のためにワカンを持った。カッペさんも2年前の教訓からワカン持参。ミツルさんはいつものように大鍋入りの大きなザック。集落を後に、川沿いに林道を歩く。トチやシロモジなど落ち葉が雨で地面にへばりついている。林道終点にはイチョウの木があり、一面にイチョウの葉が敷き詰められていた。おしゃべりしながら東海自然歩道の広い道を歩く。雨が上がった直後で、前方の山に雲がたなびいている。天気は回復の方向。
 
 フユイチゴの実がたくさん実っている道を20分ほど歩くと、大きなパイプが設置してある谷を渡る。昨日の雨で谷が増水しているのではないかと心配したが、水はほとんどない。ここから左に向きを変えて、人工林の中、右山で登って行く。この折り返したところに、「鍋倉山4.5km・谷山1km」の表示。人工林が続き、林の中にはかつて水田であったことを伺わせる石垣も見られる。
 
 やがて苔に覆われた橋を渡り、その先で斜めに架かった橋を再び渡る。この橋は木製で濡れていることからツルツル状態。とにかくよく滑る。橋の縁に落ち葉が積もっており、この上を歩くと滑らないことから、スギの枯葉を敷きながら、全員、無事渡った。急斜面に取り付き、人工林と天然林が混じる道をジグザグと登って行く。すでにシロモジの花芽が大きく膨らんで赤く色づいていた。橋から30分ほど歩いたところで雪が路面に見られようになった。2年前にもこの辺りから本格的にラッセルをはじめたことを思い出す。そんな話をしながら歩くと、東から北の展望が開け、高賀山群などが望めた。
 
 1時間20分ほど歩いて、最初の休憩。チョコレートなどいろいろなお菓子が回ってきて、持ってきたチョコレートを配りそびれる。タバコ組は一服の時間。これを「ヤニ休憩」というらしい。10分ほど休んで出発。天然林となり、ジグザグと登って行く。木々は葉を落とし、明るい林を歩く。地面は一面雪。歩き始めてすぐに山頂まで2km表示を通過。空は厚い鉛色の雲に覆われており、時折、冷たい風が吹き抜ける。やや下って右に小さな池を見ながら再び天然林の斜面を登って行く。雪の深さは10cm程度でササが雪の上に出ている。昨夜はこの辺りでも雪ではなく雨が降ったようだ。枯葉を付けたままのシロモジがいくつか見られ、その枯葉が濡れて美しいオレンジ色をしている。
 
 雪の上の登りは続き、山頂まで1.5km地点を通過。2年前のタイムを見ると、谷山からこの1.5km地点まで2時間48分かかっているが、今日は1時間48分。ちょうど1時間の差がある。雪があると4kmを歩くのに1時間も多くの時間を要することが分かる。今年は楽だ。さらに標高を稼ぐと、避難小屋から東へ伸びる尾根にある1031mピークの稜線が見えた。白いガスがかかり始めていた。風も強くなり雪が降る気配。頭上近くを灰色の雲が流れていく。それでも、東側の展望はよく、ここでも高賀山などを望むことができた。
 
 雪が深くなり山頂まで0.8kmの標識を通過してピークへ。ここから前方の高台に避難小屋が望めたが、次第にガスがかかり始めていた。ピークから緩やかに下っていくと避難小屋の広場に到着。広場は一面に雪に覆われていたが、雪の深さは深いところで20cmほどと浅い。2年前、この広場に到着したときの感動は忘れられない。
 
 広場を横切って小屋の中へ。雨戸を開けて、小屋の中で忘年会開始。今回は15人で、小屋の広さからちょうどいい人数。「来年からは先着15名限定にしようか」とkuさん。まず、みんなそれぞれの飲み物で乾杯。飲み物は、ワイン、黄酒、日本酒、運転手さんはノンアルコールビール。メインディッシュができる前に、ハム、ローストビーフ、生野菜、馬刺し、たこ焼き、イカ飯、燻製(チーズ、鶏胸肉、鶏心臓)、そしてメインディッシュは、ミツルさんの大鍋、katakuriさんのセイコ蟹のパスタ、BOGGYさんのパエリア。この忘年会に初めて参加されたマダラさんやももさんはびっくり。回ってきた料理を全て写真に撮ろうと思ったが、思わず食べてしまって、撮り忘れが続出。デザートはジオンさんの白玉入りぜんざいとウチの定番のパーコレーターのコーヒー。時折、記念写真を交えて、とにかく大盛り上がり。
 
 2時間ほどの宴会の後、後片付けをして、恒例の忘年スピーチ。今回は、他の登山者もいないので小屋の中でお見合いスタイルで順にスピーチ。それぞれ、今年の山の思い出やハプニングをスピーチ。特にマダニの話で盛り上がった。マダニに食われたメンバーが多いことも分かった。2時を回る頃、スピーチ終了。小屋の中をきれいにして、いつものように小屋の前で記念撮影。昨年より1つ年をとった皆さんの笑顔がデジタルカメラに納まった。いつの間にか、青空が見え始めていた。小屋を出発する頃、1人の若い単独男性が到着。HP「山の日記」の管理人さんのmayonekoさんで、聞けば、鎗ヶ先から六字ヶ嶺を経て、鍋倉山まで縦走してみえたとのこと。雪が少なく苦戦されたようだ。
 
 一旦、mayonekoさんと別れて下山開始。mayonekoさんはこの後、我々に追いついて一緒に下山。下山途中に、立ち枯れしたミズナラにたくさんのナメコが生えていた。これだけ立派なナメコを見たのは初めて。また、他の木にも大きなキノコの群生が見られた。帰って調べてみると毒キノコの代表選手であるツキヨタケであった。それにしてもミズナラノの枯れ木が多いのは最近分布を広げているカシノナガキクイムシの被害によるものと思われる。こうした被害もやがて自然界の大きな力でバランスがとれていくのであろう。前方に小島山や池田山を見ながら、シャーベット状態になった雪道を下り、ちょうど1時間半で谷山集落に戻った。
 
 モリモリ村の駐車場まで戻って、kuさんの挨拶。今年の山小屋忘年会も大いに盛り上がり無事終了。我々の今年の山歩きもこれで終了。来年も楽しい山歩きができることを願って解散。一部のメンバーと一緒にモリモリ村の薬草風呂に浸かって疲れを癒した。
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