トレースマップはカシミール3Dで作成
*この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用しています。(承認番号 平25情使、第146号)
小谷山 (495m 滋賀県) 2017.5.14 晴れ 2人
西池駐車場(9:54)→南東尾根登山口(10:16)→岩場取り付き(10:39)→大手道合流(10:59)→山王丸(11:02)→六坊(11:11)→清水谷分岐点(11:13)→小谷山山頂・大嶽城跡(11:33-13:11)→清水谷分岐点(13:18)→月所丸跡(13:22)→浄心平(13:30)→万華坂(13:50)→こじき坂(14:01)→民家裏(14:12)→駐車場(14:19)
★5月14日に滋賀県の小谷山に登ってきました。
★今回は西池駐車場を起点に、西池の南の車道を歩いて南東尾根登山口から山に入りました。
★明るい尾根を歩いて岩稜尾根へ。
★ロープに沿って大岩の上に立ち、近江の田園や琵琶湖の大パノラマを楽しみました。
★急斜面を登り切って大手道に合流し、清水谷分岐から急階段を登ってヤマツツジが満開の小谷山山頂へ。
★山頂の木陰で琵琶湖を見下ろしながら昼食。
2223★帰路は清水谷分岐点から月所丸跡を経由して克己坂から西池に戻りました。
★伊吹山が霞んで見える程度の展望でしたが、随所で歴史と展望を楽しみ、また思わぬ花にも出会った素晴らしい山旅となりました。
小谷山は8年前の6月に、往路を大手道、帰路を清水谷で歩いた。歴史散策をしながら登り1時間半ほどで山頂を踏める手頃な山である。その後、小谷山にはいくつかの登山道があることを知った。今回は、小谷山の東にある西池を起点に、往路を南東尾根、帰路を東尾根で周回するコースを計画した。
国道365号線を北西に走り、八島の信号交差点を過ぎると右手前方に小谷山が見える。八島の交差点のすぐ先に三叉路があり、右折し農免道路に入る。三叉路には「西池→」の標示がある。
田園を走り瓜生町を抜けて田根公民館を過ぎたところで左折して西池を目指す。すぐに左に西池が現れ、右の道路脇に広い駐車場とトイレがある。駐車場に停まっている車は無く、隅に駐車した。駐車場から北西に小谷山が望めるが、ここから見る小谷山は手前の峰に遮られて、あの美しい三角形を見ることはできない。
身支度をして、駐車場から、今走ってきた車道を南に歩く。5分ほど歩いたところに三叉路があり、「中部北陸自然歩道→」の標柱がある。これに従って、右折し、電波塔を右に見て歩く。左の雑木林にはホウチャクソウがたくさん見られた。
その先で日吉神社に参拝。樹齢1300年のヒイラギがあり、老木になると鋸葉がなくなり丸くなることを知った。神社の前で道は2つに分岐しているが、ここは直進して坂を登る。
新緑の舗装道路を、マムシグサやカキドオシを見ながら10分ほど歩くと小さなお社が右側に現れる。この先で道は右へ大きくカーブするが、その手前に駐車可能な路肩の広い場所があり、ここの山側に登山口がある。
登山口の標示は全く無く、踏み跡も落ち葉に埋もれてわかりにくい。赤テープが下がっていた。登山道は折り返すように尾根に向かう。蜜蜂の巣箱が1つ置いてあった。小広場を通過して山ツツジを見ながらなだらかな明るい尾根を歩く。
やがて道は尾根の左側になり、左には大手道の尾根と須賀谷の集落が見える。人工林を通過し、前方にこれから歩く尾根を見ながら登ると、傾斜が増したコシダが茂る斜面のジグザグ道となる。登り切ると明るい尾根となり、水を張った水田が見え始めた。
アカマツの尾根を登っていくと岩場に突き当たる。ここから岩場の登りが始まる。ルートを定めながら尾根を外さないように進む。ロープが張ってあり、それに沿って行けば道を誤ることはない。
岩場の上は展望地。霞んで遠望はないが、左には近江の田園が広がる。岩を右に左にと回り込みながら登る。岩登りといってもそれほど難所ではない。枝がねじ曲がった松の木を見ながら尾根を詰めると岩場が終わり丸木階段の設置してある急な斜面に取り付く。この辺りはヤマツツジが群生しており、ちょうど花の最盛期でオレンジ色の花が美しい。ヤマツツジに交じってツクバネウツギも見られた。
斜面を登り切ると苔むした石垣が現れた。大石垣であり小谷城で最も壮大な石垣らしい。大石垣を通過すると、以前登った大手道に合流した。合流地点は山王丸の手前で大嶽城まで980mの標示がある。歴史探訪の人も見かけた。石垣が崩れたと思われる斜面を登ると山王丸跡に出た。ここは小谷城の最上部に当たる。
ここからナナカマドやタカノツメの花を見ながら急な坂を下って、天然林の水平道を歩くと六坊を通過。散在していた6つの寺院をここに集めたとの解説がある。この先の鞍部で交差点が現れ、左は清水谷、右には月所丸跡への道が交差している。
帰路は月所丸方向に下ることにして、直進し小谷山山頂に向う丸木階段に取り付く。下ってきた単独登山者に挨拶して階段を登る。登り詰めて、展望のいい尾根に出る。「岩尾」の標示があり、道を外れて展望地に立つと大手道の尾根と田園が見下ろせるが、伊吹山は霞で見えない。東には西池や車を停めた駐車場も見える。
再び丸木階段を登り詰めると、三角点のあるピークに到着。山頂はさらにこの先にある。先へ歩くと、やや窪んだ地に大嶽城址の標示柱があり、その先の最高点の山頂に到着。山頂では2名の登山者が昼食中。
西へ少し下ったところは展望地となっており、霞んではいるが琵琶湖に浮かぶ竹生島や手前の山本山が望めた。展望地の隅の木陰で昼食にする。昼食の間に、何人かの登山者が登ってみえた。
昼食の後、ヤマツツジに集まるキアゲハやカラスアゲハを見ながら、登ってきた道を清水谷分岐点まで下った。ここから「月所丸100m」の表示に従って、左の道に入る。左山でトラバースして、大岩の下を抜けると案内板のある月所丸跡に着いた。
ここから道は右方向に直角に向きを変える。天然林のなだらかな広い尾根が続く気持ちのいい道を歩く。木の根が張った斜面を下り、人工的に作られたと思われる溝を横切って気持ちのいい尾根が続く。
草付きの広い尾根に「浄心平」の表示があった。やがて道は人工林の緩やかな下りとなり、獣のヌタ場と思われる水溜りを通過。さらに下ると広い遊歩道となり、「本宮の岩屋」の標示があった。右の岩屋方面に歩いてみると、道は下りにかかり、岩屋まではかなり遠そうだったので引き返す。
丸木階段の急な道を下る。数分下ったところでテープの巻かれたヒノキ林となり、人工林を抜けると万華坂の標示。イワカガミの群落を見ながら左山で下ってアカマツの多い明るい尾根に出た。その先で左方向に小谷山山頂が望めた。
再びテープの巻かれた人工林を左に見ながら下っていくと、「←克己坂」の標示。今、下ってきた坂が克己坂のようだ。わずかなススキの茂みを通過したことからマダニがついていないかチェックすると、ズボンに付いたマダニ発見。この時期、ちょっとした茂みにもマダニが潜んでいるので要注意。
その下で掘り割れた東西の道に合流。ちょうど峠で道が合流しており、ここから西へ下るところに「こじき坂」と書いてある。浅井長政と信長の妹のお市の子ども三姉妹が身分を隠すために古い野良着に着替えてここを下ったことからこの名前が付いたとの解説が書いてある。
シャガの花を見ながら墓地の横の草が茂る道を下って、墓地の駐車場と思われる広場から林道へ。鳥獣害防止フェンスを抜けて民家の裏に出た。草の林道を歩いたことからここでもマダニを見つけて払い落とした。
民家の横を抜けて、池奥会館と書かれた公民館と思われる施設の右にある消防ポンプ格納庫の横に出た。ここから車道を歩き、西池を右に見ながら駐車場に戻った。
今回のコースは前に歩いた大手道・清水谷の歴史ルートとは異なり、岩場や尾根歩きなど変化に富んだ山歩きが楽しめる。思わぬ花にも出会い、小谷山の意外な一面を発見した山旅となった。次回は南西尾根や北東尾根など、新たなルートを歩いてみたいと思った。
★小谷山からの展望
★小谷山の花
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