水道山〜金華山
水道山〜金華山
水道山〜金華山 (156m・329m 岐阜市) 2004.2.22 曇り 2人

上加納(10:55)→岐阜稲荷神社登り口(11:00)→水道山山頂(11:17)→岐阜ユースホステル跡地(11:21)→ドライブウェイ2回横断→NHK上加納放送所(11:29)→アンテナ施設(11:31)→ドライブウェイ最高地点横断(11:33)→ドライブウェイカーブ合流→182mピーク・三角点・昼食(11:47-12:42)→ドライブウェイカーブ合流(12:44)→ドライブウェイ徒歩→岩戸コース合流・山火事注意看板(12:48)→金華山七曲がりコース合流(12:49)→展望台(13:07)→金華山山頂・岐阜城(13:15-13:22)→七曲がり・水道山分岐点(13:39)→ドライブウェイ合流(13:41)→ドライブウェイ徒歩→ドライブウェイ最高地点(13:47)→岐阜ユースホステル跡地(13:56-14:01)→水道山東尾根合流(14:06)→稲荷神社最上部(14:12)→南尾根散策→稲荷神社登り口(14:24)→上加納(14:29)

 3年前の春、柏森公園から水道山に登ったときのレポートにもあるように、水道山の東尾根から登ってきたご夫婦に出会った。この東尾根の登り口がその時から気になっていた。また、水道山からアンテナの続く尾根を歩き、金華山まで行ってみたいと思っていた。

 「クーの山小屋」メンバーの皆さんと鍋倉山に行く予定をしていたが、曇り後雨の天気予報のため中止。この機会を利用して傘をさして歩ける水道山〜金華山の往復をすることに決める。さて、水道山東尾根の登山口はどこだろうと、地図を見る。梅林公園か大きな墓地がある上加納であろうと推測。以前桜の写真を撮りに訪れたことのある、鶯谷トンネル南口のすぐ東の山にある稲荷神社なら尾根の端にあることから、ここから登れそうな気がした。

 稲荷神社は入り組んだ迷路のような住宅街の奥にあることから、車で入り込むのは難しいと考え、上加納の墓地あたりで駐車可能な場所を探した。ちょうど、駐車場整理係と思われる人がいたので、稲荷神社に行くことを告げると、墓地駐車場近くの駐車禁止でない路肩に止めていいと許可をもらった。

 目的の稲荷神社は駐車地点から西に見える山に赤い鳥居やのぼりがたくさんあることから、その位置はすぐに分かった。方向の見当をつけ住宅街を歩くが、途中で赤いのぼりが見えなくなり、うろうろしながら何とか入り口に着く。入り口は鶯谷トンネルの南口を出て、最初の東への細い道(小型車がぎりぎり通れる幅)を30mほど入った三叉路。ここに稲荷神社を示す小さな標識がある。逆方向の東から歩いているため、分かりにくい。

 標識に従って北に曲がれば突き当たりに参拝者用の駐車場があった。(3台駐車可能) この辺りは突き当たりや斜めの細い道が多く、とにかく分かりにくいので、土地勘がなければ上加納辺りから歩いた方がいい。稲荷神社ののぼりの並ぶ参道をジグザクに登る。桜がたくさん植えられており展望もよく、花の時期にはすばらしい。たくさんの赤い鳥居をくぐり、社で柏手を打つ。

 水道山への山道が社の左にあり、梅林公園に下る道もある。(標識有り) ここから山道に入る。尾根筋と南側の2本の道があり、尾根を歩く。雨が降り始めたのでストックの代わりに持ってきた雨傘をさすが、すぐに雨は止んだ。水道山の東尾根を下ってくる登山者3人に出会った。金華山に行くことを話すと、「遠いですよ」との返事。東尾根は広く明るい。北方面が開け、金華山へ続く尾根とその向こうに岐阜城のある金華山が頭を出している。確かに金華山までは遠く見える。

 水道山を迂回する手すりのある遊歩道を右に、岩の急斜面をひと登りすれば水道山に着く。木々に囲まれ、静かな山頂。北側にある紅白に塗られた巨大な岐阜放送のアンテナが聳える。このアンテナは夜間にライトアップされ、岐阜市街からのランドマークとなる。山頂から西へ明瞭な道が下っている。これを下ると金華山ドライブウェイの展望台に出るが、今回は踏み跡の薄い北側の道をアンテナ目指して下る。

 アンテナのフェンスの横をすり抜け、展望台からの道と合流して、赤土の広いグランドの西側に出る。この広場は岐阜ユースホステル跡地らしい。グランドの隅に黄色い花を付けた1本の木があった。マンサクの花と思って近づいてみるとロウバイ(後日教えていただきました)の花。ツバキやウメの花もあるので、どうやらユースホステルがあった当時に植えられた木のようだ。この辺りには野良猫が何匹か群れていた。

 階段を下ってドライブウェイの三叉路地点に出る。この三叉路にはよく分からない案内図が設置されており、徒歩で岐阜城40分、岐阜公園40分、柏森公園20分、梅林公園20分、岩戸公園20分と書かれていた。金華山ドライブウェイは岐阜公園南からこの山塊を巡り岩戸公園に抜けている。思ったより車の通行が多く、車に注意して道路を横断。

 三叉路の10mほど東から再び山道に入る。常緑広葉樹が多く、赤いツバキが美しい。再びドライブウェイを2回横断し、なだらかな山道へ。NHK上加納放送所の西側を通過。2名の登山者とすれ違う。今度は左上にアンテナ施設。施設まで登ってみたが、名称は無かった。

 緩やかに下ってドライブウェイを横断。金華山への最短コースはこの地点が重要ポイントとなる。後で分かったが、ここがドライブウェイの最高点。道路を横断すれば石碑とベンチがあり、1本の赤いコンクリート柱が打ち込まれた山道となる。当然、山道を歩くものと思い、ここに入ったが、金華山最短コースはここから左にドライブコースを歩き数分先の「西:岐阜公園」「東:岩戸公園」の標識のあるガードレールの切れ間を下るの正解。

 山道は尾根道と巻き道が分かれたり合わさったり。途中、ドライブウェイに接しながら名古屋営林支局の境界見出票がある尾根を歩き、ピークを越え、急坂を下る。またまたドライブウェイのカーブ地点。正面に金華山かと思ったら岩壁の232mピークが見える。232mピークは東方向。ここで方向が間違っていること気が付くはずなのだが・・・。

 ドライブコースを30mほど右に歩いてカーブから階段を下り、山道の登りにかかる。道は明瞭。右手に上加納の墓地を見ながらひと登りで三角点のあるピークに着く。182mピークである。ピークは潅木で展望は今1つであるが、東に出れば、北の金華山から東の232mピーク。その南に洞山が頭を出している。南には岩戸公園と上加納を分ける尾根が続いており、その先に142mピークが盛り上がっている。この尾根に踏み込むと南側の展望が広がる。上加納の墓地の向こうには水道山と登りはじめの稲荷神社が望める。上加納の洞をぐるりと回ってきたことになる。南へヒトツバのある尾根道がつづいており、どこに降りるのか? 次回の楽しみがまた1つ増えた。

 182mピークは正面の232mピークの弟分くらいの展望地であり、お気に入りの場所にしたい。東の岩場に道があり、何も考えずに下り初めて間違いに気が付いた。眼下は岩戸公園。この先、金華山への尾根はない。岩戸公園に降りて、東坂コースを登るかドライブウェイ途中から七曲がりに合流するか、どちらかでないと金華山には到達しない。地図では岩戸公園まで降りることなく尾根は金華山に続いている。

 引き返そう。再び182mピークまで戻る。ピークからよく見れば、岐阜城めざして駆け上がっている尾根は、かなり西に見える。どこでまちがえたのだろうか? 石碑のあるドライブウェイ最高点で道を誤ったことは帰路明らかになる。

 時間も正午近い。天気はしだいに悪くなる予報でもあったことから、雨の降る前に気持ちのいい182mピークでランチにする。うどんに缶詰、コーヒーとクッキーがランチメニュー。目の前をトビが優雅にスローモーションで輪を描いて舞っていた。翼の羽の1枚1枚がよく見える。昨日の深夜に映画館で観たロードオブザリングを思い出す。

 ランチの後、ドライブウェイのカーブまで戻る。とりあえず、金華山の南尾根を目指そう。カーブから右へドライブウェイを歩く。5分ほど車道を歩いて、次のカーブへ。火の用心の赤い大きな看板と切り開きの広い山道。東からは岩戸公園からの道が上がってきている。ここなら以前に岩戸から登ってきたことがある。七曲がり合流点である。切り開きを歩いてすぐに七曲がりコースと合流。この合流点の南へは古い木の階段が登っている。帰路はこの階段を上がってみよう。まちがえた地点が分かるはずである。

 ここからはいつもの七曲がりコース。182mピークから見えた金華山の南尾根を歩く。道はコンクリート舗装。何人かの登山者と挨拶をかわしながらロープーウェイ山頂駅を通過して展望台へ。あいにくの曇り空で遠望はきかないが、今歩いてきた水道山や182mピークがよく見える。かなりのロングコースに思えるが、道を誤らなければ1時間半もかからない登りである。

 ここから5分ほどでゴールの岐阜城。雨が降り出しそうな空模様のためか、いつもより観光客や登山者は少なく、岐阜城東のベンチは閑散としていた。トイレに寄って下山開始。七曲がりを軽快に下り、水道山方面の分岐点へ。ここから、南に直進して急な木の階段を上る。1分ほどでドライブウェイに出た。前述したように、ここには「西:岐阜公園」「東:岩戸公園」の標識がある。

 さて、どちらに行くべきか。東に行けば、行きに通過した182mピークの登り口であるドライブウェイのカーブに出ることは間違いない。西に進み途中から山道に入れるのではないかと考えていると、ちょうどドライブウェイを登ってくる男性に出会った。道を尋ねると、ユースホステル跡地は西方向で行けると教えていただいた。一緒に数分歩くと、行きに通った石碑のあるドライブウェイの最高点に出た。ここで初めてルートが繋がった。

 男性と別れ、山道に入り行きに来た道を戻った。ユースホステル跡地の東をショートカットして水道山東尾根に抜け、稲荷神社へ。稲荷神社から南に延びる尾根にも道があり、少し踏み込んでみた。鶯谷トンネルへの国道156号線の近くに降りれるのだろうか? 梅林公園にも降りてみたいと思ったが、これも次回のお楽しみに。

 金華山へは岐阜公園や岩戸公園から一気に登るコースが一般的であるが、このコースは南尾根をゆっくり登っていくコースであり、ロングコースでありながらアップダウンが少なく、歩いている地点がどこかを推測するのが楽しい。ドライブウェイを何度も横断するのがちょっといただけないが、意外な発見もある。洞山のルートと同様、金華山への登山道として加えておきたいコース。182mピークへはぜひ寄り道していただきたい。
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