天王山の写真
天王山 (537m 美濃市) 2001.9.3 うす曇り 2名

倉木林道駐車場(11:20)→A表道コース→Bコース合流点(12:07)→Cコース合流点(12:39)→天王山山頂(12:58−14:10)→Dコース→駐車場(14:56) 

 最近、2〜3週間山に行かないと禁断症状がでるようになってきた。今日も、急遽、山へ行くこととし、すでに2回登っている天王山に決める。前は2回とも大矢田神社から登ったが、今回は北側から初のコースをたどることにする。

 天王山は、金華山、鳩吹山と並んでファミリー登山の代表的な山で、たくさんの登山者で賑わう。一般的には大矢田神社から登るが、山の北側の倉木林道からはABCDの4つのコースが地元篤志家により整備されている。倉木林道突き当たりを中心に、天王山に繋がる尾根が円形にとり囲んでおり、どの方向からも天王山に行ける。今回は、時計回りにAコースとDコースを歩くこととした。

 岐阜市から長良川に沿って北に向かい、大矢田トンネルを抜け、半道集落を過ぎるとすぐ右側に倉木林道の入り口がある。表示板も設置されていて、分かりやすい。未舗装の林道に入ってすぐにAコース登山口がある。駐車場はさらに100m進んだところにある。路肩も含めれば10台くらいは駐車可能。下界の気温は30度とまだ、真夏であるにもかかわらず駐車場はほぼ満車。人気の山である。

 11時過ぎ、すでに帰る車もあり、駐車することができた。駐車場からは、Aコースに合流するAコース表道があり、これを登ることにする。登り口には鉄塔があり、小屋もある。冷たい水が引き込まれており、この水を汲んでスタート。まずは、尾根にある鉄塔を目指す。鉄ブロックで登山道はよく整備されており、すぐに尾根に到達し、本来のAコースと合流する。鉄塔から北を望むとピラミダルな矢坪ヶ岳が美しい。

 ここからは快適な尾根歩きである。足元にはママコナのピンクの花が咲き、ヒカゲツツジの群落もある。赤・白・黄色のキノコがたくさんある。ツクツクボウシが秋の訪れを告げている。再び鉄塔が現れ、北や西が展望できる。北には高賀3山、西には権現山や汾陽寺山が見え始める。遠くには薄っすらと舟伏山の山容も確認できる。

 さらに根尾歩きは続き、山頂につづく尾根がしだいに近づいてくる。いくつかのピークを越え、前方左には誕生山も望める。熱さでかなりバテたころ、Cコースと合流し、すぐに立岩が現れる。バテながらも正面から岩を攻める。立岩への最後の登りは垂直の岩肌に張り付いて登る。登りきって、その岩に立つと展望のよいこと。北側の山々や集落が一望できる。今登ってきた尾根や倉木林道の入り口も見える。最高に気分が良い。よく見ると岩の後ろにはちゃんと岩に登れる道がついていた。よく観察してから登るべきであったと反省。岩の裏の道は天王山への道へと繋がっている。道は南側へ回りこみ、大矢田神社へのコースと合流し、頂上のようなピークを越えて山頂へ。

 360度大展望の広い山頂には、若くして亡くなられた篤志家による小屋がある。登山者の記録ノートもあり、過去からの年間登山者数まで表示してある。今では、年間1万人近くが登っている。

 1時であり、下山した人も多く、山頂ではおじさん2人がバーベキューを楽しんでいるのみ。静かな山頂で、南に大きく目立つ百々ヶ峰や小さく見える金華山を眺めながら、松の木の下で遅い昼食をとる。キアゲハが舞い、トノサマバッタが飛び跳ねている。何度来ても気持のよいすばらしい山だ。

 下山はDコースを選ぶ。尾根を一周することになる。反射板を過ぎ鉄の階段を下りたところに大きな岩がある。ここに立つと倉木の谷を一望できる。今登ってきた尾根とこれから降りる尾根が眼前に広がる光景は雄大である。尾根歩きは次第にヒノキの人工林歩きになり、急坂のジグザグを一気に林道まで下る。さすがに足がわななく。45分ほどで駐車場に着き、谷川で顔を洗う。冷たく実に気持がいい。

 大矢田神社コースよりもロングコースで展望もよく山を歩いたという充実感が残るすばらしい山歩きでした。
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