トレースマップはカシミール3Dで作成
*この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用しています。(承認番号 平22業使、第490号) 

養老山 (859m 養老町) 2011.2.6 曇り 2人

駐車場(8:15)→(道誤り・アイゼン装着)→渡河(8:55)→ベンチ(9:31-9:35)→三方山分岐点(10:02)→笹原峠(10:11)→小倉山(10:25-11:53)→養老山(12:12-12:17)→小倉山(12:34)→笹原峠(12:43)→三方山(12:51-12:55)→ベンチ(13:13)→渡河(12:43)→駐車場(13:52) 

 象鼻山に登ったときに目の前に見えた山が養老山。養老山へは2回登っているが、冬には登ったことがない。雪の時期に登ってみたいと思っていたところ、1月下旬に登った方から、小倉山の雪はかなり深いとの情報を入手。この休みの山行は養老山とし、養老公園を目指す。

 登山口は養老の滝の上部にある駐車場であり、公園の入り口から右折して山道に入る。カーブの続く道を走り高度を上げると、路肩の雪が増えてきた。路面に雪はないが、雪融け水が凍っており、カーブでスリップするところもあった。駐車場に着くと、他の車は無く、また駐車場の管理人もいない。身支度をしていると、夫婦の登山者が到着。雪の時期に登る人も多いようだ。駐車場には簡易トイレが設置されている。
 
 駐車場を後に、除雪された林道を歩く。すぐに左の未舗装の林道に入り、倒木したスギの木をよけながら進むと川が現れる。ここで道を誤る。本来なら、1つ上の堰堤のところから川原に下りるところを、雪の上のトレースに惑わされて堰堤の下流で渡河してしまった。

 対岸でトレースは3つに分かれており、どのトレースをたどっても道の無い急斜面に突き当たって行き止まりとなっている。すぐに引き返せばよいものを、必ず道があると思い込んでウロウロしていると、後発の登山者が堰堤の方向に歩いていく。初めて道が誤っていることに気づき、林道まで戻った。ここでアイゼンを付ける。単独男性と話しながらアイゼンを装着。アイゼンの装着にもてこずり、ここで30分ほど時間をロス。
 
 関係者以外立入禁止の看板から川原に下りて渡河。斜面のジグザグ道に取り付く。斜面の雪は少ないが登山道には雪が残っており、アイゼンがよく効く。単独男性を追う。急斜面のジグザグ道は雪が多いと滑落の危険があり、雪の時期の最大の難所となるが、踏み跡がしっかりついており、道は明瞭。それでも狭いところがあり、アイゼンを引っ掛けないように歩く。

 駐車場で出会った先行の夫婦を追い抜く。前を行く男性は軽快なピッチでどんどん離れていく。次第に雪が増え、斜面は真っ白。ぐんぐん高度を稼ぐ。冬は木の葉が落ちており、木々の間から西側に養老山地の稜線が見える。小倉山から笙ヶ岳に向かう稜線のようだ。斜面に取り付いて30分ほど歩くと三方山までの中間地点を通過。三方山まで0.9kmの標示を見てすぐにベンチのあるなだらかな場所に到着。ここで水分補給をして、右山でなだらかな道を歩く。正面に稜線が見えるが、稜線までの標高差はまだ300mほどある。
 
 左方向にカーブして人工林の登りにかかる。急緩繰り返しながら登り、尾根を左に見ながら雪の斜面を登りきって左に向きを変えると三方山の分岐点に到着。三方山は下山時に寄ることにして、ノンストップで右に向きを変える。ここから笹原峠までの300mは、このコースで最も雰囲気のいい場所だと思う。
 
 右山で歩くなだらかな道の周囲は天然林がすらりと伸びて、葉を落とした時期も美しい。シカが樹木の皮をはがした跡がたくさん見られる。シカの足跡も多い。樹間から左手前方に小倉山方面が望めた。雪はさらに深くなり、倒木を迂回する場所もある。前方が明るくなり、笹原峠に到着。三方山分岐点から10分ほどかかった。笙ヶ岳方向にもトレースが見られた。
 
 左に折れて小倉山を目指す。深い雪ではあるが、スノーシューで圧雪されており、ツボ足でも沈み込むことはない。濃尾平野を見下ろせる場所もあるが、モヤがかかって展望はほとんど無い。峠から5分ほど歩くと目の前に小倉山が姿を現す。灰色の空よりも白い小倉山には黒い木々が散在して美しい。
 
 雪庇のある道を歩いて、小倉山直下から右に向きを変えて、ゲレンデのような斜面を真っ直ぐに登る。小倉山への最後の登りで、息が切れる場所であるが、アイゼンがザクザクと音をたてながら確実に雪面をキャッチして、アイゼンで歩く雪山の感触を楽しむ。登り詰めると小倉山山頂に到着。さらに先にはいくつかのピークが重なった先に養老山が望めた。今にも雨が降りそうな黒い雲が養老山の上を覆っている。時間は10時半ではあるが、天候の悪化も考えられることから小倉山で昼食をとって養老山に向かうことにした。

 小倉山の東屋へ向かう。右手前方に笙ヶ岳が姿を現す。雪に覆われて灰色をした大きな山は灰色の雲に溶け込むように美しい光景を見せる。東屋には先行の男性が休息中。養老山には珍しく風が弱い。南東の風が吹いている。あちこち歩き回って昼食場所を探し、東屋を背に笙ヶ岳を眺めながらランチをとることにした。男性はスノーシューを履いて出発。入れ替わりに男性が東屋に到着。我々と同じようにストーブでランチを作ってみえた。

 今回のメニューはフカヒレ雑炊と缶詰。曇ってはいるものの、穏やかな山頂の雪の上で、熱い雑炊を食べた。目の前にはアセビの木がたくさんあり、赤い花芽をたくさん付けていた。コーヒーの後、周辺を歩き回ってみたが、意外と雪に足をとられることなく歩くことができた。上石津方面の景色も霞んでいる。

 昼食の後、パッキングをして養老山に向かう。小倉山から稜線に沿って下る。展望のいい道であり、トレースもしっかりある。ピークの登りにさしかかると、前方から、途中で追い抜いた夫婦が下ってみえた。ピークを登りきって林道に合流。トレースは林道と左の2方向に分かれている。ここはどちらでも行けるが左の山道に下る。
 
 急斜面を下って、蛇行しながら樹林帯に入る。曇っている雪山はまさにモノクロの世界。人物だけがカラーになっているのが面白い。樹林帯の中でもトレースが分かれていた。スノーシューのトレースを追って斜面を登ると林道に出た。カーブする林道を歩く。風紋ができているところもある。
 
 すぐに養老山山頂直下へ。本来の道は、養老山の東側を巻いていくが、雪の時期は直登できる。林道が突き当たる松の木があるところからまっすぐに登る。ちょうど山頂から団体さんが下りてくるところだった。挨拶をして、入れ替わりに山頂に立った。山頂には割れた山名標示板が傾いて立っていた。写真を撮ろうとしたところ、吹き溜まりの雪に腰まではまり込んで、脱出するのに一苦労するハプニングも。
 
 展望もないので、すぐに山頂を後に下山。帰路は林道をそのまま歩く。単独男性や団体のパーティに出会った。冬でも人気の山だ。ピーク付近で往路の道に合流して、登ってきた道を下る。シロモジの花芽などを見ながら、小倉山に戻った。ノンストップで下り、笹原峠を通過し三方山の分岐へ。分岐を直進して三方山に寄った。相変わらず霞んで展望はほとんど無い。分岐の手前で、雪の上に松ぼっくりの破片がたくさん落ちていた。樹上で動物が松の実を食べたことによるものであろうか。

 分岐から下る。日差しが無いので、雪はそれほど溶けていないが、それでも時折、雪にはまり込む場面も。ベンチを通過してジグザグ道に入る。登りの時には気づかなかったが、結構急なところもある。道幅の狭い場所は特に慎重に下る。谷川を渡って、林道でアイゼンを外し、今日の山旅を終えた。駐車場の管理人さんがみえたので駐車料金千円を支払う。土日には冬でも20〜30人の登山者があるそうだ。

 今回、初めて雪の養老山に登ったが、いつもの養老山とは違い、別の山に登っているような印象を持った。三方山から小倉山、養老山への雪の尾根歩きはすばらしい。特に今回は曇り空で、空も山も同じような色の世界を歩けたことが、より深い印象につながったのかもしれない。久しぶりのアイゼン歩行にも満足。ただ、雪の時期、最初の急斜面のジグザグ道は慎重な行動が必要。道幅の狭いところや、急傾斜のところもあり、アイゼンは必携。大雪の後は道が消えることも考えられ、無理はしないほうがいいと思った。
★小倉山からの展望

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