トレースマップはカシミール3Dで作成
*この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用しています。(承認番号 平25情使、第146号)
祐向山・大平山 (374m 213m 本巣市) 2014.2.9 晴れ 2人
文殊の森駐車場(8:43)→展望台(9:18-9:25)→山口城址(9:32-9:39)→防災無線施設・展望台(10:00-10:08)→祐向山山頂(10:29-10:37)→掛洞城跡(10:51)→鉄塔(11:21-12:22)→大平山(12:44-12:50)→監視哨(12:58)→照空寺(13:12)→文殊の森駐車場(13:49)
★2月9日に本巣市の祐向山・大平山を歩いてきました。
★祐向山は2回登っていますが、今回は祐向山の南に位置する大平山を踏んで周回するロングコースを歩きました。
★文殊の森に駐車して、中之城址・山口城址を経由し、展望台から山道へ。
★強い北風が吹く稜線を20分ほど歩いて祐向山山頂に到着。
★ここから急降下して、南への稜線に取り付き緩やかなアップダウンを繰り返しながら歩きました。
★途中の鉄塔下の暖かい陽だまりで昼食。
★昼食後、大平山を踏み昭空寺に下山し、柿畑を見ながら駐車場まで戻りました。
★思ったより雪が無く、所々で見られる大展望を楽しみながら、冬の里山を楽しんできました。
正月の貝月山に続いて、今回も揖斐の雪山を計画した。美濃地方は、風は強いが晴れの予報。しかし、大野町に入ったところで雲行きが怪しくなった。町役場を通過した頃、小雨が降り始めた。揖斐の山々は雪雲で霞んでいる。急遽、行き先を変更することとし、近くの祐向山に向かう。祐向山は過去に2回登っているが、最近、ミツルさんのHPで、大平山を経由して周回できることを知り、このルートを歩くこととした。
大平山への登山口となる山の南にある八幡神社付近を車でゆっくり通過してみたが、登山口の標示は確認できない。このため、以前と同様に「文殊の森」から時計回りに祐向山、大平山を縦走するルートを歩くこととした。
本巣縦貫道に出て北上し、道の駅「織部の里もとす」の手前で右折して、案内に従って文殊の森公園に向かう。駐車場には2台の車が停まっており、男女3人パーティが歩き始めるところだった。駐車場にあるきれいなトイレに寄ってスタート。北側のこれから歩く山には少し雪が見られる程度。センターハウスの左から舗装道路に出て西に歩く。
大きくカーブしながら登り、20分ほど歩くと、展望のいい道となった。右に丸木階段があり、ここから舗装道路を離れて遊歩道を歩くと、5分ほどで東屋が現れる。振り向くと根尾川や養老山、そして濃尾平野が見渡せる。東屋から丸木階段を下って、再び舗装道路に下りる。ここには簡易トイレがある。ここから中ノ城址・山口城址の標示に従って丸木階段の遊歩道を登る。
次第に雪が現れ、簡易トイレから10分ほどで木造の立派な展望台に着いた。地元の単独男性と出会い、山談義。これから向かう大平山の状況や下山口などを教えてもらった。展望台からはこれから歩く稜線や金華山、百々ヶ峰、そして遠くには恵那山や真っ白な御嶽山が、さらに南に広がる濃尾平野や養老山、池田山などが望めた。揖斐方面は雪雲に覆われている。
男性と別れて、次のピークの山口城址に向かう。真っ白の道を北に歩き、正面のピークを目指す。人工林を左に、一直線の急な丸木階段を一気に登るとベンチのある雪で真っ白な広場に着いた。ここが山口城址であり、南から西にかけての展望がすばらしい。四等三角点の前で写真を撮って、登り切ったところから左の階段を下る。
雪の積もった一直線の丸木階段を滑らないように下る。一旦水平の道になるが、再び階段となる。正面には南側が伐採されたピークが見え始めた。最初はこのピークが祐向山だと思ったが、山頂にアンテナが見えることから、「文殊の森」の一番東のピ−クのようだ。雪の上にあるイノシシの足跡を追って歩くと、北側の展望地があった。北は雪が降っているようで、遠くの山は見えない。
明るい道を歩くと、ベンチがあり、ここからは南側が開け、大平山への尾根が見下ろせた。ベンチから下って未舗装の車道に出て、すぐに左の遊歩道に取り付く。10分ほど登っていくとアンテナとフェンスに囲まれた建物が現れた。防災無線施設のある展望地で、ここからの展望もすばらしい。右には今歩いてきた稜線や山口城址が見える。ベンチに荷物を下ろして、小休止。「文殊の森公園」はここまで。ここからは山道となる。
ヒノキの幹に巻かれた新しい標示には「祐向山方面 道が分かりにくいので注意してください」と書いてある。ヒノキ林の雪の急斜面を滑落しないようにゆっくりと下って、なだらかな尾根を歩く。北西の風が強く、寒い。「スボミ谷に入り込まないように注意!」の標示を見ながら、緩やかにアップダウンをしながら尾根を歩き、「堀切り1」・「堀切り2」を通過してすぐに祐向山山頂に到着。
城があった広い山頂の中心には三角点があり、木々に囲まれて展望は無い。以前登ったときには、南側が伐採されて展望が得られたが、現在、伐採地に植えられたヒノキが大きくなっており、展望は無かった。記念写真を撮って、木に付けてある地図を確認して、大平山に向かう。ここからは初めて歩くルートである。
ヒノキの幼木林を右に見ながら明るい斜面を一直線に下っていく。踏み跡はしっかりしている。下り切った辺りで東側が開け、高賀山群や天王山など美濃の名峰や眼下のゴルフ場などが望めた。この先で小さく登り返すと掛洞城跡の標示。そして振り向けば、いい形の祐向山が望めた。西には今歩いてきたピークが並ぶ。
この先で左に踏み跡があったので踏み込んでみると踏み跡が薄くなり、道の状態ではない。通行止めの標識があり、戻るように城跡と思われる小段を西に歩くと、しっかりした道に合流した。道を見失った手前で真っ直ぐに急斜面を下るのが正しい道だった。
さらに下って、再びヒノキの幼木林の境を通過し、天然林を右山で歩き、コシダの群落を抜ける。33番鉄塔への分岐を左に見て、人工林を通り、再び32番鉄塔分岐を左に見る。人工林の右山となったところで、伐採された明るい道に出た。ウラジロやコシダの斜面で東側の展望がいい。手前の低山の向こうに金華山や百々ヶ峰が見える。前方に鉄塔があり、頭上を高圧線が走っている。
11時半近いので、この展望地で昼食にしようと思ったが、平らな場所が無いので、鉄塔下に移動して昼食にする。展望は無いが、西の木立が強い風を防いでいる。陽だまりの暖かい平場にシートを敷いて、ラーメンを作った。暖かい日差しで寒くなく、2月とは思えない。冬の山で食べる熱いラーメンは最高に美味しい。昼食をとっていると、駐車場で出会った3人パーティが通過。大平山経由で周回する登山者が多いようだ。
コーヒーを飲んでいると、地面に動く虫を見つけた。よく見ると体長5mmほどの大きなマダニである。この厳冬期にマダニに出会うとは・・・暖かい日差しに誘われて動き始めたのだろうか。思わず靴やズボンをチェック。こうした里の低山でも、春から秋にかけて、草むらに入る場合は注意が必要である。
1時間ほどの昼食の後、小さなピークを越えてヒノキの幼木の尾根を歩く。三角点と書かれた白い杭と紅白のポールが立つ小広場を通過し、30番鉄塔への分岐を右に見る。強い西風の中、単調な尾根歩きが続く。昼食をとった鉄塔から20分ほど歩くと三角点のあるピークに着いた。大平山山頂到着。西側は人工林、左は常緑潅木で展望は無い。
「監視哨へ行くには西へ向かってください。南の尾根は途中で道がなくなります」との標示を確認して、西の人工林の中の道を下る。急斜面から一直線に尾根を下っていくと、監視哨に着いた。コンクリートでできた四角い人工物で、戦時中の見張り場所のようだ。八幡神社方面の標示に従って南へ下る。
急な落ち葉の道を下っていくとすぐに八幡神社と照空寺方面への分岐があった。照空寺に下ることにして、右の道に入る。広い道を落ち葉を踏みながら下ると、墓地に出た。ここから石段を下り、寺の門を抜けて車道に出た。
車道を西に歩き、北に右折して、本巣中学校の脇を用水に沿って歩いた。ちょうど今歩いてきた山沿いに、北に向かう。白髪神社を山裾に見て、すぐに用水を右に渡って、柿畑の中を、山口城址や祐向山を見ながら、「文殊の森」に向かう。柿木の剪定をしている男性に「文殊の森」の遊歩道の状況などを教えてもらった。
「文殊の森」に近づくと、祐向山から大平山に至る稜線や鉄塔が右に見える。大きな水道タンクを左に、駐車場まで戻った。GPSを見ると、歩行距離は約10km。結構歩いたことに驚いた。帰路、谷汲温泉に寄って疲れを癒した。
今回歩いた、祐向山・大平山周回コースは所々に展望地もあり、標示に書いてあるように道が分かりにくいというようなことは無い。掛洞城跡辺りで東の尾根に迷い込まないよう注意が必要であるが、正しいルートの踏み跡はしっかりしており、踏み跡が薄れた場合は、引き返すことが鉄則。春や秋に歩きたいコースでもある。
★祐向山・大平山からの展望
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