<高賀山西尾根ルート>

駐車場(8:29)→林道・登山口(8:46)→岩屋(9:23-9:31)→御坂峠(10:08-10:13)→高賀山山頂(10:43-12:25)→第1鉄塔(13:00-13:11)→第2鉄塔(13:41-13:51)→第3鉄塔(14:14-14:20)→第4鉄塔(14:29)→林道(14:32)→駐車場(14:49)

 西尾根入口は雪が締まっておりツボ足でも沈むことはないが、せっかくワカンを持ってきたので自分だけがワカンを付けた。まずはヤブっぽい雪の尾根を一気に下っていく。気温が上がらないのか、この辺り木の枝には雪が付着している。枝を除けながら、雪をザクザク踏んで下る。潅木ごしではあるが左側の展望がいい。思ったよりも疎林であり、雪が無くても歩けそうだ。

 やがて大きな岩が尾根を塞ぐ。大岩の左を迂回する。この大岩に遮られて左側には全く雪が積もっておらず。低いササが地面を覆っている。「ワ〜あかん。ワカンを付けるんじゃなかったと」とmakotoさんなら言いそうな所を通過。再び雪の尾根道に戻る。次第に尾根は広くなり、右側はヒノキの人工林となる。先頭のらくえぬが左に派生した尾根に入り、カッペさんが軌道修正。よく見れば、小さな赤テープが細かい間隔で付けられている。赤い毛糸もある。このテープを追えば間違えることはない。

 雪で滑りやすく転倒者続出。急斜面ではシリセード。勢い余ってミツルさんはヤブの中へ。倒木した木も多く、ワカンが引っかかって転倒。岩岳に続き、またストックが折れた。たまらずワカンを脱ぐ。歩きやすくなった。雪は次第に少なくなり、ササが現れた。前方には大きな927mピークの三角形が望める。

 前方が開けて、巨大な鉄塔下に飛び出した。南北が開けたすばらしい展望地である。北には蕪山がすばらしい山容を見せる。南には汾陽寺山、権現山、天王山、誕生山が真ん中に手前の山を挟んで並んでいる。東には今下ってきた西尾根を見上げることができた。北側には舗装された立派な林道も見える。どこに繋がっている林道であろうか。「下に見える鉄塔までが遠い」とカッペさん。この先、南へ続く鉄塔を経由して行くようだ。

 鉄塔南から折り返すように管理路に入る。道は細いが鉄塔管理路はしっかりしており雪がなければ間違えることはない。しかし雪があるとなると、簡単にはいかない。道は急斜面を横切るように付けられており、時々崩壊しそうな谷を渡る。雪で斜面が覆われると道は消える。「登りで通った岩屋の雪の量でこのコースの雪の量が判断できる」とカッペさん。今回は雪の量が少なく、道の判別は可能であったが、それでも谷筋の雪の多い場所では、慎重に道を探すこともあった。

 鉄塔から15分ほど下って、狭い谷を渡る。ここからヒノキの人工林に入る。斜面に付けられた雪道は続く。道が崩壊して丸木が渡してあるような所もあり、おまけに雪がしっかり積もっているので踏み外さないように通過。先ほどの鉄塔からは比較的近くに見えた2つめの鉄塔であるが、なかなか着かない。カッペさんの言うとおりだ。いつしか人工林となり、雪で覆われた地面で道が分かりにくくなった。「前はこの辺りで道を間違えた」とカッペさん。確かに、雪が多いとつづら折れになっている曲がり角を直進してしまいそうだ。前回も直進して道に迷ったそうだ。その体験を活かして、カッペさんの道案内は完璧。

 植林地帯を通過し2つ目の鉄塔に出た。ここで一服。次の鉄塔を目指す。ここから様相は一変する。植林のためであろうか、広く切り開かれた伐採地をジグザグに下っていく。大展望地だ。前方には美しい山と洞戸村の田園が望める。後方には927mのピークがきれいだ。雪のない山腹を軽快に下っていく。

 ここから樹林帯に入り、すぐに大きな谷川に突き当たる。谷川に沿って少し下る辺りで道が不明瞭になってくる。右岸をそのまま進めそうな道があるが、これを行くと林の中に迷い込む。以前、カッペさんも間違えた場所である。正解は、段差のある岩を降りて谷を渡る。谷川を渡るところに赤テープがあった。水量が多いと渡りにくい場所でもある。細かい雪が降り始めた。谷を通過し少し登り返すと3つ目の鉄塔に着く。ここでも休憩。

 休息後、15分ほど歩いて4つ目の鉄塔を通過。そしてすぐに林道に出た。入口には鉄塔管理路を示す黄色い標識がある。この管理路の入口は、登山口のある林道を少し下ったところにあった。とにかく長い感じがした。行きの倍は歩いた気分である。逆コースで周遊すると、この登りはきついかもしれない。しかし、高賀山で周遊ができるとは思わなかった。西尾根コースは実に変化に富んだコースで、高賀山の意外な一面を発見できる実に楽しいコースである。
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